Q,朝の寄り前気配から寄り付きの値段はわかるのか?
A,板を見てのデイトレに慣れている投資家ならおおよそはわかります。
板情報は朝8時から表示され、8時前に入っていた注文がまず順次執行されていく。
証券会社によるが、注文順に執行しても量が多いと時間がかかり、8時5分から10分くらいにほぼ完了すると考えていい。
次に8時を過ぎて、板を見てから注文を入れる投資家が注文を入れはじめて板はリアルタイムに変化ししていく。
8時20分にSBI証券のジャパンネクストPTSがはじまり、東証より出来高は少ないものの、そこに注文があれば売買することも可能になる。
活況な銘柄ならこの価格は1つの目安になる。
東証の板はというと、注文の多くが出そろうのは8:55分くらいなので、それ以前の板にはまだ出てない注文もあると考えられる。
1,板に出ている売り買い注文
2,板に出てない売り買い注文
3,板に出てるが取り消される売り買い(見せ板含む)
これらが9時以降すべて合致したところが寄り付きの値段になる。
9時に近づくほど正確な情報が出そろうが、8時の時点ではあまり当てにならないと言っていいだろう。
8時半くらいにはおおよその状況がわかり、そこから9時にかけての変化は慣れていればある程度予測ができる。
ネット証券のフル板だと9時以降に板に出てる売り買い合計からの合致価格が表示されるが、寄り前にそういった値段を表示するツールもあることだろう。
ある程度の出来高がある銘柄なら、夜間PTSと翌日の寄り付きの値段の差が昔に比べて小さくなっていることから考えても、コンピューターで需給予測を計算するシステムを使っているヘッジファンドや個人がいるものと考えられる。
そういったツールがなくても、経験があれば見せ板や板に出ていない注文も考慮しておおよそわかるのだから、いずれツールが普及する時代もくるのかもしれない。
板読みに関しては短期トレードマガジンで書いています。