Ｑ：１００万円を１億円にするにはどのくらいの期間かかる？
Ａ：地合いやどのくらいのリスクをとるかによる。１－３年を目標にするのがいい。
仮に１００万円を１億円に増やすことを考えた場合、資産が少ない時ほど小型株が優位になる。
簡単に１億円分買える大型株が１日で２０％上がることはそう多くないが、小型株は簡単に１日で２０％～３０％値上がりする。
しかし小型株は１銘柄に無理なく投入できる資金は１００～５００万程度であることが多い。
１００万円を１２０万に増やすのは１日で簡単に可能だが、１億を１．２億や１０億を１２億に増やすのは簡単ではない。
資金量が増えるほど選択肢が減っていくのである。
ー目標は３段階に分割する
１００万から１億を目指す場合、
①１００万から１０００万
②１０００万から３０００万
③３０００万から１億
の３段階に分けて考える。
まず①のクリアは必ずしも株などの投資でなくてもいい。
ある程度の収入があるなら、インデックスや優待バリュー株でも積み立てて仕事に集中して稼いだ方が早い人も多い。
そして収入が多いほどリスクがとりやすく、多少の失敗しても復活しやすい。
１０００万を超えてくると、所得税の問題や複利効果で投資が優位になり、億になると働いて作れるのはかなりのエリートだけになる。
資金が少ない人は、まず死ぬ気で資金を確保しなければならない。
ー１００万を１０００万はチャンスが多い
小型株の場合、１０００万あれば２００万ずつ５銘柄や１００万ずつ１０銘柄という選択肢もとることが可能で、全体が暴落からのリバウンドが始まったときなど、ハズレを引かなければ儲かるようなときはその方が有利なことがある。
しかし１００万円を２０万ずつに分散したのでは増えないし、働いた方が早いレベルなので、練習としてやるときはともかく、増やしにいくときは１，２銘柄に一気に突っ込まないといけない。
そうなるとなるべく短期で上がる銘柄を正確に当てる必要が出てくるので難易度が上がるのだ。
時間的余裕があるなら底ばいの銘柄を仕込んで待つのが確実だが、期待値としては動き出した銘柄の初動、初押しを狙っていくような売買だろう。
私もストップ高買いや、押し目大量買いなどを繰り返して、１０％～３０％を何度も抜く方法でコツコツ増やした。
１００万くらい負けたら働いて入金するというのなら、１銘柄１００～３００万程度までは小型株に突っ込んでいかないと増えない。
資金が数百万の段階では、例えば１銘柄に３００万突っ込んで２０％抜けば＋６０万。
これを２回うまくやれば４２０万に増える。
１日に５～１０銘柄くらいはチャンスがあるので、１００万くらいはすぐ増やせるのだ。
１０００万まではこういった軽めの一発当てる作業を繰り返すことになる。
もちろん２倍になるものを一発当てるのでもいいが、ザラ場を監視できるならチャンスが多いので、実力があるなら刻んだ方が早いのではないかと思う。
自分が下手だと思うなら、売買数は減らして自信あるものだけ狙って２倍を何回か狙うほうがいい。
ー１０００万からは戦略が広がる
１０００万を超えると事情が変わってくる。
短期で１銘柄に１００万突っ込むのに比べて、１銘柄に１０００万突っ込めるチャンスは激減するのだ。
値上がりランキング上位は無理なく買えるのは数百万までのものは多い。
分散したり回転したり、とれる戦略は豊富になるが、１０００万を働いて簡単に稼げる人以外にとっては、減らしたときは株で取り返すしか選択肢がなくなる。
一発勝負の重みが増し、ディフェンスを意識する必要がでてくる。
現金比率を調整したり、半分は優待バリューなどの堅い投資に回し、残りで増やしにいくなど、資金管理能力が問われる。
増やし方の方針としては、１００万から１０００万に増やした方法を複数同時に繰り返しつつ、暴落時などチャンスに現金が確保できていれば、一気に勝負をかけて短期で倍を狙う。
または個別の材料株などで勝負できそうなものにまとめて現物いっぱい突っ込む。
レバレッジは回転するために使うのが推奨で、１銘柄レバ勝負は勧めない。現物全力まで。
もし使うなら，順張りで利益が乗ったものを少し買い増しするなど、含み益で。
逆張りとレバレッジは相性が悪いので、例えば暴落後のリバウンド初動で指数も個別も焼け野原の場面に余裕がある場合などに限定する。
レバレッジは基本１．２倍まで、最大でも１．５倍まで。
そしてレバを掛けて保有する期間は１，２週間になるようにし、雲行きが怪しければ現物全力を超える分は素早く逃げる。
常時レバレッジを掛けたポジションを持っていると、必ずどこかで倍速で損するので、ここぞというときだけにする。
現物全力で勝てない人が、信用全力で勝てるという道理はない。
ー３０００万に増やせたら同じことを繰り返すだけ
運ではなくリスク管理した上で３０００万まで増やせたら、あとは同じことを繰り返すだけだ。
１００万を１０００万にする方法は利益は少ないが、チャンスが多く、リスクも低い。
１０００万以上の場合はリスクをとるのか、減らさないことを重視するのかを選べるので、私のおすすめは３年に１回くらいの暴落後の大チャンスだけ勝負だ。
直近では２０２０年２月のコロナショックだったが、実際勝負できた人がどれだけいただろう。
３月に買えなくても、４月５月でも間に合ったのだが、その時大人気だったのはダブルインバースだった。
どのくらいの期間かかるかだが、１０００万までは技術が一定レベルに達すれば数ヶ月だろう。
１００の資金で２０％とれば資産１２０。
月５回成功すれば＋１００で倍。
しかし実際は損切りもあるだろうから、半分損切り分－５０で月５０増えるというように、自分の過去の売買を分析して簡単なシミュレーションをしてみるといい。
利益の回数を増やすか、損を減らすか、勝率を上げるか、ロットを上げるか、利益の値幅を大きくするかである。
１０００万から３０００万、３０００万から１億は、コロナショックのリバウンドのような相場に乗れれば数ヶ月で倍くらいにはなる。
リスクをとればもっとだろう。
リスクをとらないバリュー寄りの投資でさえも、資産が一気に増えるのは大きな変化のときなので、大きな利益をとれるか次第としか言いようがないのだ。