以前フジテレビのノンフィクションで、声優になりたいという頭の弱い若者の特集を放送していたのを観た。
田舎から仕事を辞めて上京して、埼玉かどっかの僻地にある声優志望の集まるシェアハウスに入居してみたが、誰も部屋から出てこない。
「本気で目指しとるやつは誰もこんなとこ住まへん」
30歳で仕事をやめて上京したというA子に
「みんな医者や弁護士は頭良くないとできないって言うのに、声優だったらなれるって思ってるんだよ」
やっと合格したオーディションはギャラの出ないサークルのものだった。
低賃金のバイトに明け暮れながら、夢を追いかける私って素敵!
5年後の続編はあるのだろうか。
投資も同じではないだろうか。
仕事で貯めたお金を少し運用してみたい、副業で投資をやりたいというのならわかるが、「デイトレーダーになりたいから仕事をやめる」というのがいかに世間をナメているか。
元パチプロや中卒の投資家はたくさんいるけど、大半は静かに消えていったことに誰も気がつかないだけ。
生き残ってる人は頭が良く、行動力があり、失敗を何とも思わない精神力、日々の研究を何年も積み重ねて、それでも上位には僅かしか残らない。
おじいちゃんまで含めた日本人の2.3%の世帯(2019年野村総研のデータ)しか金融資産1億すらないのである。
専業投資家はその中の何%だろう。
そして大半は親の代から金持ちである。
専業投資家を名乗る人の大半は、不安定な収入とストレスの中でなんとか生活していけているというレベル。
それも歴史的なバブルが10年続いている今の簡単な相場においてである。
どう考えても平凡な医者や弁護士になるより難しい。
ただ必要とされる能力や適性が違うというだけで。